taxin's notes

読書、勉強メモ etc.

SRE NEXT 2022に運営スタッフとして参加した話 (+技術コミュニティの思い出)

前回の記事から5ヶ月近く空いてしまいました。
少し前にはなりますが、5/14 ~ 5/15の日程でSRE NEXT 2022が開催され@taxin_tt は運営スタッフとしてお手伝いさせていただきました。

sre-next.dev

SRE NEXT 2022とは?

SRE NEXTとは、信頼性に関するプラクティスに深い関心を持つエンジニアのためのカンファレンスです。
前回開催が2020年なので、SRE NEXT自体は2年ぶりの開催でした。

運営として参加するきっかけは去年の年末、2021年の振り返りブログを書こうかグダグダしていた時に、sre loungeのSlack channelでSRE NEXT 2022のコアスタッフの募集案内がされているのを見つけました。

(sre loungeのSlack channelへの参加リンクはこちらから)

Kubernetes (k8s) の初心者向けコミュニティ運営の経験もあり、カンファレンス運営に興味を持っていたので最終的には応募するのですが、応募する時には下記のようなことを考えていました。
(そして実際に、応募前に想像していた以上の経験をさせていただくことができました。)

  • 自身のキャリアの中でSREに軸足を移している中で、SREのコミュニティに関わる機会を持ちたい
  • 技術カンファレンスの運営経験から個人としても所属している会社的にも還元できるものがありそう

やっていたこと

SRE NEXT2022の運営メンバーとして、下記のようなことをやっていました。
(このブログを執筆している時も少しタスクが残っています。 ブログを書くまでがSRE NEXTなので許してください。)

  • 公募・スポンサーセッション以外のサブイベントの企画運営
  • データ分析関連のあれこれ (参加者アンケート回収率向上の施策実施 etc.)
  • 当日運営 (TrackCの司会)

上記はいずれも、自分にとって初めて経験する内容でした。
SRE NEXT2022のテーマである SRE Diversity に沿うような形で、コンテンツの企画などの各種準備を進めていました。

blog.sre-next.dev

特に、下記の2つに関しては、コンテンツの企画の初期段階から関わらせていただきました。

幅広い参加者にSRE Diversityに飛び込んでいただく (もしくはそのきっかけになる)、アンケートなどで参加者からなるべく多くのフィードバックを得た上で次のSRE NEXTに繋げることを念頭に企画したコンテンツで、その目的自体はある程度達成することができたかなと思います。
(今は無事に終わってホッとしています。)

運営をやってみた感想

SRE NEXT2022の運営準備に関しては、コロナ禍の影響もあって基本的にオンラインかつ非同期で各種準備を進めていました。オフラインで運営メンバーと会ったのはリハーサルと本番の2回のみです。(本番で初めて会った人もいました。)

そういった状況下でも、(個人的に想像していたよりも) カンファレンスの運営準備はスムーズに進んでいました。

これは、ひとえに運営メンバーのOpennessとConferenceをよりよくしようというモチベーションによるもので、それに自分も何度も助けられました。
疑問や不安に思うことがあれば、逐次運営メンバーに相談・共有することでフィードバックをいただき、問題を解消しながら進めることができたので、カンファレンス運営未経験の私でも準備を進めることができました。

この場を借りて、nariさんを始めとした運営メンバーの皆さんには改めてお礼を言わせてください。本当にありがとうございました。

個人的な振り返り/反省

個人的な反省としては、動き出しの遅さや作業進捗の共有などで改善点がありました。

たらればの話ですが、非同期で進めているが故に、「もう少し早めに動いていれば ▲▲ のブロッキングにならなかった」「もう少し早く共有していれば xx ができた」という場面がいくつかあり、それは次回以降に繋げることができればと思います。

技術コミュニティの思い出

SRE NEXTの運営準備を進める中で、もう一つ感慨深いことがありました。
私が技術コミュニティに関わった最初の機会は、先述のk8sの初心者向けコミュニティ活動の一環でオフラインのMeetupを企画・実施したというものです。 (コロナ前なので2年前...)

k8s-novice-jp.connpass.com

実は今回の運営準備を進める中で、上記のコミュニティ立ち上げ期からサポートいただいていた@jacopenさんに (詳細は割愛しますが) ご相談にのっていただく機会がありました。

アドバイスいただいた内容が無ければ、運営準備の中でうまく進められてなかったであろうことがいくつもあります。
(改めて、こちらに関してもお礼を言わせてください。本当にありがとうございました。)

それもこれも、あの新宿の居酒屋で顔合わせをして、コミュニティ活動に携わっていなかったら起こり得なかったことだろうな... とカンファレンス終了後に感慨深い気持ちになっていました。
(別のコミュニティのコアメンバーに相談するという発想にもならなかったと思うので)

www.rgf-professional.jp

キャリア形成の理論の中で、計画的偶発性理論 (個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定されるため、その偶然を計画的に設計し、自分のキャリアを良いものにしていこうという考え方。) がありますが、これは偶発性の産物 だと思います。

また、自分がSIerに勤めていた時に、「しがないラジオ」のnariさんが出演されていた回を聴いていたりと、過去の伏線? が回収された感があり、これも感慨深かったです。

現在、所属する企業ではk8sは触っていないので、個人としてはk8sのコミュニティに直接的に貢献することができてないのですが、その中でもこういった形で関係性を持つことができています。
これも、様々なコミュニティに携わらせていただいたことで享受できる、ある種の Diversity の素晴らしさなのだと実感しています。

SRE NEXT2022の開催発表のブログでは、下記のような記載がありました。

このような考えから、スタートアップから大企業まで、幅広い業種・領域・フェーズでのSRE Practiceの実践を集約し、より多様なSREの実践が普及していくきっかけを提供したいと思い ... (中略) ... より多様なユーザーへの信頼性獲得の試行錯誤は、参加者の皆様に多くの気付きや学びを提供し、自分たちのSREプラクティスを再考し "SREのNEXT" を考えていくきっかけをあたえてくれると信じています。

SRE NEXT2022では、SLI/SLOやPostmortemといった個別のトピックベースのセッションや、シード期のスタートアップや非IT事業会社など多種多様な企業事例のセッションがあったり、SRE Diversityのテーマに沿ったセッションが提供されていました。
私自身、(TrackCの司会をする中で) 所属する会社での課題が言語化されたセッションに出会えたり、気づきを得ることができた2日間でした。

SRE NEXT2022は、Diversity の素晴らしさを実感できた機会でした。
(SREのコミュニティとしても、個人としても)

最後に

SRE NEXT2022にご参加いただいた皆様、素晴らしいセッションを提供していただいたスピーカーの皆様、スポンサー企業様、そしてSRE NEXTの運営メンバーにお礼を申し上げます。

これからも、SREとしてやっていきです。
(次回開催の時には、セッションで喋る側になれたらと思います)